ワイヤー放電加工

ワイヤー放電加工について

福岡の「株式会社 日研稲吉」が、「ワイヤー放電加工」についてご説明します。高度に熟練した技術を駆使して研削加工、精密部品加工などを手がける当社では、ドリルや金属の刃物で材料を切る、削るといった研削加工が難しい場合などに、このワイヤー放電加工により、高精度で高品質な製品づくりを行っています。こちらでは、このワイヤー放電加工の特色とメリットなどについて解説します。

ワイヤー放電加工の特色とメリット

材料を切ったり、削ったりして金属加工を行う方法とは別に、極細の電線(ワイヤー)と材料の間に高電圧を流し、その放電による熱で金属を加工する手法があります。これを「ワイヤー放電加工」と呼んでいます。日研稲吉でも、このワイヤー放電による金属加工を手がけています。

放電作用で金属材料を溶かし加工する手法

放電作用で金属材料を溶かし加工する手法

ワイヤー放電加工をイメージするには、糸鋸で木材を切る作業を思い浮かべるとよいかもしれません。異なるのは糸鋸にあたるのが鋸の刃(歯)ではなく、断面の直径が0.05mm~0.3mm程度のごく細い黄銅線で、木にあたるものが導電性のある金属材料だということ。

作業する際は、この材料と黄銅線を加工液(電解液)中に浸し、双方に高圧電流を流した状態で固定した金属材料と直交するように、黄銅線を動かします。すると、その過程で材料と線の間で放電が生じて、それが材料を溶かし除去しながら加工が進んでいくというのが、ワイヤー放電加工の大まかな原理です。

導電性のある素材ならどんな硬いものでも加工が可能

導電性のある素材ならどんな硬いものでも加工が可能

このワイヤー放電加工が、糸鋸で木材を切るのと大きく異なるのは、作業の過程で黄銅線(ワイヤー)と材料がまったく接触していないという点。物理的な摩擦や圧力で切る、削るのではなく、あくまでもワイヤーと材料の間に生じた放電のエネルギーで金属を溶かして所定の形状にするというのが、この加工法の重要なポイントです。したがって、一般の金属刃物では切ることも削ることも難しいような超硬と呼ばれるような素材も、難削材も、この手法を用いれば容易に加工できるということになります。

細線精密加工にも対応

当社では、WE線径φ0.05という細線から対応を行っております。
微細な高精度形状を得意としており、最少R0.032を実現。
油WEのピカ仕上にも対応しております。

こんなシーンにはワイヤー放電加工が最適

こんなシーンにはワイヤー放電加工が最適

前述したような特性を持つワイヤー放電加工は、下記のような用途、シーンで多く用いられています。

  • 切れ込み(スリット)など微細形状加工をする場合
  • テーパー加工、上下異形状加工、ギア形状加工など複雑な形状に加工したい場合
  • ドリルでは加工が難しい深穴などを高精度で加工する場合
  • 高精度な微細形状

ワイヤー放電加工の加工例

ワイヤー放電加工の加工例

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